「音楽による即興表現」


ON-KEN SCOPEに掲載されている、藤原嘉文さんによる即興に関する記事がおもしろかったので読んでいました。

第一回、第二回は、即興演奏の種類と特徴と分類。

即興なんてできないよ~!と言ったり聞いたりするけれど、そういう方の大半がどういう即興を思ってそう言っているのか、そもそもそこで何をやっているのか、よくわかっていないはずです。
というのも、単に即興といっても、「ジャズのアドリブソロ」と、カデンツァでの即興演奏(それはファジーバードソナタのような現代的な即興を求められる時も同じです)は、即興で演奏しているということ以外はかなり違いがあります。

ジャズのアドリブは、ある程度リズムやテンポなどの縛りがあり、複雑な曲であれば、機能和声を理解していなければなりません。
カデンツァは、音列の指定があったり、まれに演奏時間だったり特殊奏法を使うような指示はあるものの、テンポやリズムの指定はないことが普通です。複雑な機能和声がわかっていなくてもできます。ジャズのアドリブソロに比べて自由度が高いです。


第三回から第五回までは、即興をどう取り入れるかという話。

わたし、説明を見ていてもよくわからんのですが、実践例を聴くと納得です。
はじめの、骨格音からはじめていくのは特に。曲の分析で非和声音がどれか、それがどの非和声音なのかを考えますが、これを逆の手順でやっていることが解析なのだな~…と思いました。おもしろいです。

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ところで、このON-KEN SCOPEというサイト。今回読んだ記事も第一回目は2013年で、特に新しいサイトではありません。今回初めて知ったのか今まで見かけても興味を持てなかったのか…今まで知りませんでした。
ここでは、それぞれの分野の専門家の方たちによって、音楽をとりまく様々な研究の記事が書かれています。なかなかとっつきやすく、わかりやすいです。