エコーチェンバーと自己内対話


テレビは苦手だけど、家族がつけていたテレビで目が覚める。テレビの中では古田大輔さんという方が「エコーチェンバー」という言葉について説明をしていて、寝起きの頭で聞いていた。

インターネットは人と人とを繋げることができるけれど、特に同じ意見の人とつながりやすい。
近い意見の人と意見を交わしているうちに、真逆の意見を持つ人とは分断されていく。
真逆の意見の届かない場所で、同じ意見がエコーのように飛び交う小さな部屋のようになる。
この現象が「エコーチェンバー」だ、とのこと。

「自己内対話」というのは、そういう場面から自分の真逆意見を聴くための考え方。
たとえば、自分が賛成派ならば、反対派の意見になってみて考える。
自分の中で意見を対立させて、対話をするという方法。


前々から、こういうことがらは気になっていたけれど、名前がついていたとは…。
これ、どちらも政治的な話だけではなく、何の話題に対しても言えることですよね。

Twitterを見ていると、自分がフォローしている人=近い考えの人の意見ばかり目にすることになるから、さもそれが多数派のように感じてしまう。
誰かが、ある本について言及しているいろいろな人のツイートをリツイートしていると、その本がさも流行っているような気がしてくるし。

相手の気持ちになって考えようよ、というけれど、それが「自己内対話」なのでしょう。
自分の意見が当たり前になってくると、それがわからない人を攻撃してしまうし、
たとえわかりあえなくても、そういう意見があるということを尊重できるような余裕を持ちたい。
世の中にはいろいろな対立意見がはびこっているけれど、どの意見に対しても。

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ちなみに、これを見た番組はTBSの「サンデーモーニング」で、わたしはこの番組自体がちょっと苦手です。能天気なBGMも、司会を務める関口さんの手慣れた感じも、長らくあまり好きになれません。こういう対立意見を考えるという話をしているので、せっかくなのだからテレビ側もいろいろな意見を積極的に流してほしいのだけど、テレビ側にも事情はあるだろうし難しいのでしょうね。