些細な失敗を指摘されて死にたくなったときのトラブルシューティングの一例
はじめに
この記事はわたし個人の、ほんの些細な死にたさについて書いています。わたしは専門家ではありません。現在は数か月間にわたりうつを改善するためのお薬を飲んでいて、マイナス思考に振り回されることも減ってきました。ここに書いたことはそういう状況下で起こった思考の過程なので、参考になるかもしれないし、ならないかもしれません。
死にたさの内訳
小さな失敗を他人に注意され、自己嫌悪によって死にたくなった場合。失敗のレベルが大したことはない小ささのはずなのに、自己嫌悪は相当な大きさとなって死にたいという状況。まってくれ、そのくらいで死ぬな。生きろ。落ち着いてくれ。それはバグだ。
今回のケース
大家「また昨日寝るときに電気を消し忘れていましたね?忘れないようにしてください、お願いします」サエ「すみませんでした」
サエの心の中での反応
(信頼を裏切ってしまった。死にたい…)
(寝落ちしないように気を付けなければいけないのか、寝落ちはコントロールできないのに…死にたい…)
バグを見つけよう
サエの心の中での反応を見て、バーンズによる10つの認知のゆがみのなかから、当てはまっているものを考えよう。当てはまるのは
- すべき思考
「失態によって大家を失望させてはいけない」
「寝落ちしないように気を付けなければいけないのか」 - 拡大解釈
「電気を消さずに寝たことを指摘されるなんて大失態だ、信用を失ったに違いない」 - 行き過ぎた一般化
「電気を消し忘れたから嫌われる、死にたい」 - 個人化
「失敗したのは自分のせいだから死にたい」 - レッテル貼り
「わたしはダメなやつだ」
修正してみよう
拡大解釈「電気を消さずに寝たことを指摘されるなんて大失態だ、信用を失ったに違いない」を修正する
修正のあいことば「失敗は失態ではない。そもそも失態とはなんなのか、電気を消し忘れたことは失態ではない」
「そもそも相手が勝手に信用しているだけなんだから、好きにさせよう」
「信用を1ptくらい失ったところで即刻家を追い出されるわけではない。落ち着こう」
すべき思考「失態によって大家を失望させてはいけない」を修正する
修正のあいことば「誰にでも失敗はある」
「相手が失望しているのだとしても勝手に失望してるだけなんだから、勝手に失望させとけ」
すべき思考「寝落ちしないように気を付けなければいけない」を修正する
修正のあいことば「そこじゃないだろ、作業は明日やろうでいいから夜はゆっくり寝ようぜ」
行き過ぎた一般化「電気を消し忘れたから嫌われる、死にたい」を修正する
修正のあいことば「ない。それはない。そのくらいで嫌わない。落ち着け」
「電気消し忘れたくらいでくらいで嫌うような人に好かれたいとは」
「そもそも、別に超大好きな人!というわけでもないし嫌われていいんじゃね」
個人化「失敗したのは自分のせいだから死にたい」を修正する
修正のあいことば「眠る時間に作業したことはたしかに自分の責任ではあるけれど、作業中に眠ってしまう仕様自体はコントロールできる範囲の話ではない」
「寝落ちは体のせいだから仕方ない、今度気を付ければいいよ」
「次同じことをやらないためにどうするかは、死ぬとか壮大なものじゃなくて、少しだけ具体的に考えてみて、簡単に出来そうなことから普段の生活に取り入れて行こう」
レッテル貼り「わたしはダメなやつだ」
修正のあいことば「寝落ちするのは自分だけだと思っているのか?寝落ちするやつみんなダメなやつなのか?そうじゃないだろ、そうじゃないんだよ」
「そもそもダメってなんなのか考えてみろよ、なんで勝手にダメって名前付けて勝手に決めて落ち込んでるんだよ…おまえのなまえはサエだろ…」
その他、チェックすること
□変な夢を見た後ではありませんか?はい→それとこれとは違う
□過去の嫌な思い出を思い出していませんか?
はい→それとこれとは違う
□誰かの言論と重ねていませんか?
はい→それとこれとは違う
□体調は万全ですか?
いいえ→休もう
□薬は飲みましたか?
いいえ→飲もう
□おなかが空いていませんか?
はい→なにか食べよう
おわり
感情はこころのアラームみたいなものなので、死にたいと思うこと自体を消してしまうと気づけないこともあります。こんな些細なことで死にたいと思ってる自分無理…死にたい…みたいにならなくていいですから。なってもいいですけど、生きてくださいね。おいしいもの食べて一息つきましょ。またね。