明日フランスを離れる。
考えるべきことが大量にあって頭が全く追いついていない。
今ここにある荷物どうしよう?を考えなければいけないのに、これからどうしよう?が頭をよぎる。邪魔だ……。
3年もいたけど友達が全然いなかった、という事実にいちいち消耗する。
出会いはあったのだからもっと社交的になるべきだった、なんていちいち思う。そうしなかった、できなかった、したくなかったのは自分なのにな……。フランス3年もいて近々帰るけど、改めて会っておきたいような友達が殆どいない。友達が全然いないから演奏会ばかり行けたんだな、なんてしみじみ思う。— オーノサエ (@sae_ono) October 25, 2019
でも、ひとりで演奏会ばかり行けたから、誰かとの共通の話題を作ることが出来たし、知識は深まったわけで。これがなかったらそれこそ孤立してたな
(なおこの葛藤は、かつてのクラスメイトと一緒にごはんを食べに行ったことで若干解消された)
誘われていた本番が国籍の関係で出られなくなったので、楽器だけ貸してた友達たちから、ごはんをおごってもらうなど。— オーノサエ (@sae_ono) October 30, 2019
ごはんのあとは、アドルフサックスさんとベルリオーズ先生のお墓に寄ってきた。
またいつか必ず、今度こそはお互いの国で一緒にやろうねと約束して、お別れ。さみしくなるなあ。 pic.twitter.com/37ODCN026c
いい職場にありつけるかどうかは運だけど、運よくいい職場にありつけてしまったアルバイトのことも、頭によぎる。
接客中に手は震えるし、言葉は詰まるし、明らかに向いていなかったけど、向いていないことでもコツコツやっていけば楽しくなるし、面と向かって言われなくてもちょっと頼りにされていることは伝わってくる。面と向かって言われたこともあった。うれしかったけど、さみしくなった。
それもまた、きちんと仕事ができるように育ててくれた、いい上司に恵まれたからにすぎないのだけど。いい職場にありつけて、楽しく働かせてもらって、とてもありがたかった。
バイトしてたとき、上司たちから— オーノサエ (@sae_ono) October 30, 2019
「一時帰国にしなよ!」などと言ってもらっていたのを思い出している。苦手だった仕事で頼りにされ始めたことは自信になった。冗談だとしてもうれしかったなあ。
そしてそれを振り払ってまで完全帰国する意味とは……(センチメンタルをこじらせているの許されたい)
肝心の、自分の専門はもう投げ出してしまったような状態である。
最後に先生に会ったとき「最近ジャズを練習しているよ」と言ったら、「それも可能性の一つだね」と言っていた。
3年前は「帰国するときにはサックスを辞める」なんて思っていたけど、今はそんなふうに思っていない。でも、今までやってきたことに固執する必要もないなと思っている。クラシックをやるでもなく、ジャズに転向するでもなく、どこでもないどこかを浮遊し続けるのもいいかもしれない。それが音楽を通した社会から見てどう見えるかはわからないけど、わたし自身はそれがいい。
と思っているけれど、それをどう周りに説明するのか、というのはよくわからない。めちゃくちゃである。
さてさて、やることは未だ山積みです。山を崩していかなければ。