TRPGってなに?リプレイノベルを読んでみた

TRPGのリプレイ本を読みました。

何故突然TRPGが出てきたのかというと私の家族にTRPGをよくやっている人がいるから。
具体的になにやってるの?よくわからないけど?という話をしたら、リプレイノベルを紹介してくれました。だから読みました。

リプレイノベルって、将棋でいう棋譜みたいなものなのかな?と思っていたけれど、遊んでる全員の会話の内容が書いてある、記録です。それを読みやく編集した本。
わたしが読んだのは「るるいえ・あんてぃーく」というもの。
著者は内山靖二郎さん、イラストは狐印さん。プレイヤーの皆さんとのゲームの会話、ちょっとした解説が書かれています。


読んでみて、やったことないなりに面白いなと思ったので記事に書いています。
実際にプレイはしていないので、詳細な説明ではなく、こんな感じなんだね~と思ったことをざっくり書いていきます。
もしも読んでいてちがうぞ!というところがあったら、教えてください。

TRPGってなに?

テーブルトーク・ロールプレイング・ゲームで、
その名の通り、テーブルを囲んでおしゃべりしながら進めていくロールプレイングゲーム。
ひとりのキーパーという役割の人がお話を考えて、複数人のプレイヤーがそれぞれ割り当てられたキャラクターになりきり、その世界の中で起こる出来事をみんなで力を合わせて解決していきます。

るるいえ・あんてぃーくの場合は、「クトゥルフ神話」という概念?ルールに則って、キーパーが作った手作りのストーリーの中で、ゲームが進められていきます。
もともとある「クトゥルフ神話」の概念以外は、場面の設定からなにからキーパーが全部作る。

キャラクターのつくりかた

キーパーはお話はつくるけど、キャラクターはつくらない。プレイヤーが直接うごかすキャラクターは、受け持つプレイヤーが考える。
キャラクターは数値を持っていて、その数値には、技の数値、得意なことの数値、たくさんの項目がある。
全員、最初から持っている数値(=得意なこと、不得意なこと)がみんなバラバラ。
これは、ゲームを始める前にさいころを振って決める。プレイヤーはその数値を見て、自分のキャラクターがどんな設定の人物なのかを考える。

おもしろいとおもったところ

ただなりきりでごっこあそびをするのではなく、ことあるごとにさいころをつかって、その数値でいろいろなことを決めていくというところが、なんだかおもしろい。
たとえば、キックをいれるときは、キックの数値が高いキャラクターが有利で(キックなんてストレートな表現をした数値はなかったけどね!例えば)、キックとしてふったサイコロの数値によって、蹴りが命中するかどうか効いたかどうかが決まる。
物音に耳をすませたいときは、[聞き耳]をつかう。[聞き耳]としてふったサイコロの数値で、有用なことが聞こえるかどうかが決まる。

キャラクターになっているプレイヤーも、キーパーがつくったストーリーの中で、自由に想像力を働かせて動く。みんなで話し合って、得意な技を使って(サイコロをふって)進めていく。
キーパーはおはなしの導入からクリアまで一通りのストーリーを考えているけど、プレイヤーのプレイによって、思いもよらない展開がたのしめる。

…だから、みんなで喋って妄想をして、お話作ってる、というわけじゃないんですよね。
サイコロで、数値的にできるできないが決まるので、こうしよう!と思ってもできないこともある。そこで別の方法を考えて切り抜けたり、だめになったりしてく。

正気度

ゲームは体力だとかいろんな数値があるけれど、特徴的だと思ったのは、「正気度」という数値があること。
現実では信じられない場面にたくさん出会うので、それを見ても正気を保つことが出来るか?という。しかも、これもサイコロできめられる。
正気度がゼロになったからといって死ぬわけではない。死んでいなければゲームの中の中では生きているし、みんなと話したり行動もできる。
でも、正気度ゼロはもうプレイヤーとしてはゲームオーバーのような状態。だから無駄に減らさないように、がんばる。

この手前でも、一度に一定数(たくさん!)の正気度が減ると、狂気に陥ることがある。
行動が制限されるとかもあるけど、これがきっかけに別の動きが必要になったりもする。

この正気度をどのタイミングで減らすか、という決定権は、おはなしを考えるキーパーが握っている。

グロい。

クトゥルフ神話はホラーなので、ちょっとグロい。
グロいお話を、文字で読んでいる分にはいいけれど、コンピューターのRPGでやるには、絵やアニメーションになるのだから、それを目にするのはおそろしすぎるかな。笑
でも同じグロさでも、言葉で、想像力でプレイしている分にはまだありかな、とはおもう。
個人的に、ここが、言葉を使うという特性が一番生きるところのような気がする。キーパーの情景描写のセンスが問われそう。

***

リプレイノベルを一冊読み終わってからさっそく、「私は小説家になりたいと思っていたからかもしれないけど、これはキーパーがいちばんたのしいんじゃないの?」と聞いたら「楽しいよ。小説家になりたかったやつはキーパーが楽しい」と返された。そういう血なのかな…


*2017.7.14 修正しました