自分のちからで仕事を進める。箕輪厚介著「書籍編集者を目指すあなたが読むべき本」を読みました。
箕輪厚介さんの「書籍編集者を目指すあなたが読むべき本」を読みました。イケダハヤトさんのウェブマガジンでの連載を、電子書籍としてまとめられたものです。
編集者さんの仕事がどういうものかよくわかっていなかったのですが、著者を見つけるところから仕事が始まっているのですね…!
新人だからこそ、大きく当てていかなければならない、と思わせる文章。
ここを読んで思ったのは、上に立つ人はそうやって才能の芽を潰しがちだということ。自分も、自分の周りでも、そうやって新しい人を負かす環境を作りがち、ということ。これは新人編集者の場合ですが、転じて自分が新人を受け入れる立場になったときに気を付けたい…。
現実を見せるのも必要かもしれないけれど、知らないからこそ現実を変えていける可能性も持っているのにね。
真ん中にあたる人は、あちらこちらから引っ張り凧だけれど、その下と上は意外と空きがある。だから意外と誰も声をかけないような、トップの人に声をかけるという戦略。
雑誌の企画で、最初にその業界のトップに立つ人と一緒に仕事ができたなら、その業界みんなの憧れの雑誌になれる。そして、その憧れをつくる要素はいろいろある。
自分の仕事に、自分の力で、大物を口説くことができたから、これが自分の仕事だと胸を張ることができる。だからツテを使わずに、直接自分で口説く。
すると、より強く書きたいところ、不要なところなど、さまざまな気付きが得られる。
特定の読者を想定して編集していくことで、その人だけには面白い本ができる。
そして、それが終わったら、そのターゲットではない別の読者が読むなら…と、想定する読み手を変えて、また読んでいく。
なるほど、これは、音楽にも使えそうな視点だなと思いました。
書いた音楽を、演奏した音源を、誰かになりきって聴く。そこで得た発見を反映させて、また別の人になりきって聴く。そうすることで、より色々な方向から見て整えたり、個性を出したりできる、かもしれません。
客観的になるために、自分ではない誰かになりきる、というのは有効ですね。
ただ汲み取るのではなく、よく調べて、よく理解すること。たしかにどの分野の仕事にも通じるものがあるような気がします。
編集者さんの仕事がどういうものかよくわかっていなかったのですが、著者を見つけるところから仕事が始まっているのですね…!
環境に負ける
周りはアナタに「凡人」のレッテルを貼りたがります。アナタがどれだけすばらしい才能を持っていても、新人である以上、周りはあなたを過小評価したがります。「しょせん 、あいつは新人だからね 」と。その結果、アナタは次第に「あぁ、俺ってこんなもんなのか……」と周りからの評価を受け入れ、成長を停止させます。ああ、悲しいことに、人間は環境に負ける生き物なのです!(No.186)
新人だからこそ、大きく当てていかなければならない、と思わせる文章。
ここを読んで思ったのは、上に立つ人はそうやって才能の芽を潰しがちだということ。自分も、自分の周りでも、そうやって新しい人を負かす環境を作りがち、ということ。これは新人編集者の場合ですが、転じて自分が新人を受け入れる立場になったときに気を付けたい…。
現実を見せるのも必要かもしれないけれど、知らないからこそ現実を変えていける可能性も持っているのにね。
階段は上から降りる
長期的に見ると、階段を下から上る場合、「毎号、前回よりも大物を口説く 」というエネルギ ーがかかるのです。しかし、最初に上に喰い込んでしまえば、あとは階段を下りるだけです。エネルギーを費やすべきは最初。これが大切です。(No.215)下から登っていくのではなく、まず上を狙う。
真ん中にあたる人は、あちらこちらから引っ張り凧だけれど、その下と上は意外と空きがある。だから意外と誰も声をかけないような、トップの人に声をかけるという戦略。
雑誌の企画で、最初にその業界のトップに立つ人と一緒に仕事ができたなら、その業界みんなの憧れの雑誌になれる。そして、その憧れをつくる要素はいろいろある。
ツテは使わない
どんな大物を担当しても、先輩のツテで出会ってしまったら意味がありません。どんな良い仕事をしても、それは先輩の仕事です。ゼロから、人知れず動いて、誰の力も借りずにモノにする。そうでなければ、意味がありません。(No.250)ツテが大事だ、大切にしようと言われる場面は多いような気がする。でも、それはどの場面でも当てはまるわけではない。
自分の仕事に、自分の力で、大物を口説くことができたから、これが自分の仕事だと胸を張ることができる。だからツテを使わずに、直接自分で口説く。
想定する読者ターゲットの視点で、読む
まず、その本の読者ターゲットを具体的に考えておく。ライターさんから原稿が上がってきたとき、その読者ターゲットが読むように、その人になりきって読む。すると、より強く書きたいところ、不要なところなど、さまざまな気付きが得られる。
特定の読者を想定して編集していくことで、その人だけには面白い本ができる。
そして、それが終わったら、そのターゲットではない別の読者が読むなら…と、想定する読み手を変えて、また読んでいく。
「ああ俺の母親が読むと、意外とここに共感するんだな」とか、「はあちゅうさんは書き手だから、ここに刺さるんだな 」「ブログでレビュ ー書いてくれそうだな」とか、あくまでメインターゲットに向けて原稿を研ぎ澄ませていきますが、他の読者の目線も入れることで、その本の違った魅力にも気がつき、より厚みのある編集ができたりします。(No.523)
なるほど、これは、音楽にも使えそうな視点だなと思いました。
書いた音楽を、演奏した音源を、誰かになりきって聴く。そこで得た発見を反映させて、また別の人になりきって聴く。そうすることで、より色々な方向から見て整えたり、個性を出したりできる、かもしれません。
客観的になるために、自分ではない誰かになりきる、というのは有効ですね。
まとめ(まとまらないけど)
全体を読んで思ったのは、さまざまな面で他人の気持ちになる必要があるということ。そうやって頑張るためには、自分が熱意をもって取り組むこと。熱意をもって取り組むには、熱意が持てる対象を扱うということ。ただ汲み取るのではなく、よく調べて、よく理解すること。たしかにどの分野の仕事にも通じるものがあるような気がします。