ヤマハ管楽器新人演奏会の話とか、そのプログラムに載せたプロフィールとか。

実家から下宿に持ってきた本や楽譜に紛れて、ヤマハ管楽器新人演奏会のパンフレットが入っていました。聴きに行ったものではなく、自分が出た演奏会です。

いやはや、もう1年以上前の話です。
こういう紙を見ていると、ぼーっと眺めながら思い出に浸ってしまうので、そろそろデータにして捨てようと思っています。なんでもデータにできるいい時代です。


音楽大学と新人演奏会

音楽大学で、演奏を専門とする課程にいる学生は、最後の年度に卒業試験があります。
 卒業試験で優秀な演奏をした人が、大学主催の卒業演奏会に出ることができます。

そこからさらにトップレベルで成績が優秀な人が、外部の新人演奏会(いくつかあります)に出られたり、新人演奏会に出るためのオーディションを受けられたりする、という仕組みです。学校によって多少の違いはあるかもしれませんが、だいたいは一緒だと思います。


わたしは卒業演奏会に出られませんでした。
卒業演奏会に出られなかったわたしが、どうして新人演奏会に出られたのかというと、
  • これは管楽器の新人演奏会で、管楽器専攻の学生だけ対象だということ
  • わたしより成績のいい管楽器専攻の学生が、何人か辞退したこと
  • たまたま次点だったわたしが、繰り上げられた
という偶然が重なったからです。棚から牡丹餅でした。

しかも、詳しい成績や順位は非公開です。わたしが管楽器の中で次点だったということは、「繰り上げになったけど、出られますか?」と、大学の演奏部から電話がかかってくるまで知りませんでした。

「卒業演奏会も出られないなんて」という話

恥ずかしながら、こういうハレの機会でも、打ち合わせをドタキャンしたり、すごい汚い売り方でチケットを売ったりして、周りの方に迷惑をかけっぱなしでした。自分のことに手いっぱいで、他の人の演奏もまったく落ち着いて聞けやしなかったし、打ち上げでももっとたくさん話せばよかったとか、あの人を呼ぶの忘れたとか、とにかく後悔が尽きません。
なので、いい思い出よりも、申し訳ないとか情けないとか、そういう感情のほうが多いです。
(卒業間際から、合わせドタキャンとか、レッスン行かないとか、合奏中に突然失踪するとか、あと遅刻もひどかったし、我ながら本当にどうかしていたと思います。)


いい思い出にできない理由は、もうひとつあります。  
在学中から、「卒業演奏会も出られない人は、この先、演奏活動なんてやっていけないよ~」という、年の離れた先輩方が冗談か本気か、陰で誰かに向けて言っていた意見を、わたしは真に受けていました。
だから、すごく卒業演奏会に出たかったのです。 そういう言い伝えを覆せるかどうか、わたしの今後の人生にかかっている……と思います。


新人演奏会に出演させてもらったということは、わたしにとって、とても光栄なことです。また、数少ない、堂々と誇れることのひとつでもあります。でも、しょせん繰り上げだということを、わたしは忘れていません。

こういう失敗も、なにかスタートだったはずです。初心忘れるべからず、です。

自分のプロフィールとか 

新人演奏会に出るときに、自分のプロフィールを載せさせてもらえます。

自分にとって特に大切なことしか書きたくなかったし、逆に演奏する曲については書きたいことは山ほどありました。まったくまとまらない文章を、母に手伝ってもらい、決められた文字数の中に詰め込みました。お母さんどうもありがとう。

経歴の欄に空欄があるけれど過去に出た演奏会とか書かなくて大丈夫ですか?とか、写真が横顔だけど大丈夫ですか?とか、担当の方を心配させてしまったのですが、わたしも当時からいろいろなコンプレックスがあったので、そのままにしてもらいました。 

わたしの思っていることを、だいたい正確に表現できたと思っています。今後のことは変えられても、過去のことはあまり変わらないので、ここに載せておきたいです。
ただ、わたしにすごく興味がある奇特な人でないかぎり、読んでも面白くないと思います。まあ、プロフィールなんて、そんなものです。


ついでに、当時の書き込みも、自分の備忘録的な意味で一緒に貼ります。新人演奏会の翌日も、同じホールで演奏していました。


そうそう、あとそれから、ヤマハの方から、この日の新人演奏会で唯一のヤマハユーザーだったと言われました。わたしが音楽を始めたきっかけはエレクトーンで、サックスを始めてからも今までずっとヤマハの楽器を使っています。長らくヤマハにお世話になっている身なので、ヤマハのなまえの付く演奏会に出られたということは、やっぱりうれしいです。

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