忘れるようにできているから、安心して忘れていい(かもね)

演奏会に行って、ふと思いました。
音楽を覚えることってすごく難しいです。
その場で聴いた音は、確実に消えて行きますから。録音できても、録画できてもそれは生の音とはまた別のものです。だいたい長いので、覚えていてもほんの一部分。しかもそれを再現できるか?といったら微妙です。

言葉や感情を覚えておくことは、比較的簡単です。覚えようとして覚えているわけじゃないけれど。

嫌なこと言われたら、忘れられないですし。言葉があれば、何かしらのきっかけがあれば、すぐに怒りを呼び戻すことができますし。
未だに前住んでた家の大家に洗濯の回数多いって怒られたこと、洗濯機使う度に思い出したりするし。 ひどいもんです。

いい気分もまた。旅行したときの写真見たら楽しい気持ちが思い出せたりとか、そういうのもありますよね。


でも、料理は?食事が楽しかったことや、美味しかったことや、盛り付けは思い出せても、味をはっきり思い出して、再現したりすることはできないです。音楽と近いかもしれません。

演奏会から家へ帰る電車の中で、手帳に貼ってある演奏会のチケットを一枚一枚見ていました。思い出せないものが、たくさんありました。悔しい。

最近、自分ダメダメすぎて嫌です。すごく嫌です。嫌なことばかり頭で反芻しています。美味しいものも、いい音楽も、その時間を味わいきれば忘れてしまうのに。なぜ嫌なことばかり覚えているのか。悔しい。

いいことも忘れてしまうなら、嫌なことも忘れていいはずです。嫌なことを思い出して自分を責めると疲れるので、こいつをせき止めたいです。何かしらの方法で。おやすみなさい。